風無く暖。春めいた日和となった。早速、布団を干す。朝食に上等なコーヒーを淹れ、トーストにバターをたっぷり塗って、ママレードで食べる。食後は先生に処方してもらった、コレステロール値を下げる薬も忘れずに服用する。食後、日の当たる所に、マットをひいて横臥し読書。まどろむ事暫し。何物にも代えがたき一時也。昼、粗食飯。再び読書。物語の舞台はサンフランシスコから、ドイツに移り、時代は1929年秋の、アメリカでの株価暴落に起因する世界大恐慌により、ワイマール共和国崩壊、続くナチス政権台頭、ホローコストに至る周知の、歴史の流れに翻弄される人々が描かれている。そういえば、昨日であったか、香港が中国に戻って20年経つというニュースをやっていた。老輩は現役時代、その香港が返還に決まって間もなくの頃、頻繁にカナダのヴァンクーヴァに出掛けたが、その都度、市中の住宅街の一角に、香港の人々が豪邸を建て移り住む事を目撃した。今より26年程前の事であった。其の頃は、「ずいぶん先走った人達だなぁ」と思っていたが、時代の変化とは恐ろしいモノだと思う次第。

「紅葉する老年」と云う言葉が好き。老年期、戸惑うことばかり。孫の名前がとっさに出てこない!愛用するお店の名前も失念!探し物で、部屋に入ったら、目的を失念!と、悩ましいこの頃なのであります。一方、巷では、「人生100歳時代」と言うフレーズを耳にします。「そんな事は学校では教わりませんでした」などと、愚痴めいたことを言っても仕方がない・・・・。
後26年でそこに到達してしまう!店で立ち働いていると、「よく頑張ってますねぇ!」と、人様に褒められる事もある。こういう時は、気分爽快、元気が出るのであります。これはそんな老輩の日々を綴るものです。