遠来の知人を車で成田に送る。帰路、麻布に立ち寄り、戦後の東京裏面史を描いて好評のロバート・ホワイティング著「東京アンダーワールド」に出てくる、「ニコラス」にて昼食を飯。店内は中ぐらいの入りで、黒服の左袖に白いナプキンの折ったものを下げた、人品卑しからぬ初老の紳士に、窓際の席に案内され、ヨーコさんは「初めてなので、お勧めは?」と問い、ピザを含む定食を頼む。この店は、1954年創業である。三度目のリニューアルをした老舗である。店を出て、近くの「偏奇館」跡、スエーデン大使館の付近を散策し麻布の谷を渡りパーキングに戻る。

「紅葉する老年」と云う言葉が好き。老年期、戸惑うことばかり。孫の名前がとっさに出てこない!愛用するお店の名前も失念!探し物で、部屋に入ったら、目的を失念!と、悩ましいこの頃なのであります。一方、巷では、「人生100歳時代」と言うフレーズを耳にします。「そんな事は学校では教わりませんでした」などと、愚痴めいたことを言っても仕方がない・・・・。
後26年でそこに到達してしまう!店で立ち働いていると、「よく頑張ってますねぇ!」と、人様に褒められる事もある。こういう時は、気分爽快、元気が出るのであります。これはそんな老輩の日々を綴るものです。