朝、兼六園を訪ねる。菖蒲豪勢に咲きそろい初夏の風情あれど、空気、極めて肌寒し。冬物セーターを家に置き忘れたるを悔いる。園の樹木、思いのままに育ちたる姿、程よく枝を支える事、見事ナリ。地面に草を摘む一群の人有、その苦労我事の如く思う。
昼近くなり、世界遺産「白川郷」に向う。雨止み集落にて粗食を飯。しばらくの散策後、高山の家並みを訪ねる。山あいの風情、ドイツのシュバルトバルトの如し。夕、安房峠を越えて松本に向う。迫りくる山肌は薄暮にあらあらしく映り、老女大いに不安がる。8時を廻る頃ホテルに着、直ちに中華レストランに向かい飯。白川郷は桧枝岐の光と似ていた。

「紅葉する老年」と云う言葉が好き。老年期、戸惑うことばかり。孫の名前がとっさに出てこない!愛用するお店の名前も失念!探し物で、部屋に入ったら、目的を失念!と、悩ましいこの頃なのであります。一方、巷では、「人生100歳時代」と言うフレーズを耳にします。「そんな事は学校では教わりませんでした」などと、愚痴めいたことを言っても仕方がない・・・・。
後26年でそこに到達してしまう!店で立ち働いていると、「よく頑張ってますねぇ!」と、人様に褒められる事もある。こういう時は、気分爽快、元気が出るのであります。これはそんな老輩の日々を綴るものです。