明日の準備で午前中より店に出掛ける。冬空であるけれども、空気は暖。湿度もあり、桜の咲く頃の陽気となる。
昼、恵まれたハムをはさんで飯。白ワインがことのほか相性がよい。午後、陶芸家夫妻来。皆で、今夕企画せし読書会の準備をする。暖炉は全開、室温30度。こうなってくると、長袖は不要也。半袖に着替えて、お客様をお迎えする。日が暮れても外は冷えず、不思議な宵である。皆が集まったところで、愛妻の月命日にちなんだ読書会の趣旨を説明して、陶芸婦人の進行にて、徐々に座も賑わい、様々と話も入り混じり、気がつけば、夜も更けゆくころ。明日の営業もあるので、詳細は皆さんにお任せして、ひとまづ、帰宅した次第。有難い限りである。

「紅葉する老年」と云う言葉が好き。老年期、戸惑うことばかり。孫の名前がとっさに出てこない!愛用するお店の名前も失念!探し物で、部屋に入ったら、目的を失念!と、悩ましいこの頃なのであります。一方、巷では、「人生100歳時代」と言うフレーズを耳にします。「そんな事は学校では教わりませんでした」などと、愚痴めいたことを言っても仕方がない・・・・。
後26年でそこに到達してしまう!店で立ち働いていると、「よく頑張ってますねぇ!」と、人様に褒められる事もある。こういう時は、気分爽快、元気が出るのであります。これはそんな老輩の日々を綴るものです。
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2015年12月10日(木)薄曇
朝7時半より飛駒に出掛け、薪の整理、外の薪にシートを掛けてる。去年の今頃は、丁度、老輩が盲腸騒ぎで、ヨーコさんの手を煩わせた時であった。あの時は、眼底出血の検査で近所の眼科に出掛け、昼前であったと思うが、病院にいるころから、右の下腹がかつて経験した事の無いような不思議な痛さで、不審に思い、ヨーコさんを伴い、近所の内科に出掛け診断を仰ぐが、超音波で調べると、盲腸の初期であろうと言われ、日赤に紹介状を書いてもらい、事の顛末が終わるのは、夜の8時を過ぎてしまった。日赤で、仮のベットに横になると、連れ添っていたヨーコさんも「私も横にならしてもらいますと」一緒に同じベットで横になっていたが、今考えると、愛妻もその頃は、だいぶ弱っていたのだと改めて思う也。さて、薪の件は一段落したので、梅田を抜けて、高崎方面に出掛ける。シネマテーク高崎には10時半頃到着。11時から「裁かれるのは善人のみ」を観る。映画の舞台はバレンツ海に面する荒涼とする漁村。限りなく暗いストーリーだ。これでは友達に声を掛けても乗らないとつくづく思う次第。しかし、いままで見た事もない風景が写っているので興味深く時間を過ごす事が出来た。帰路、渋川に出て「永井食堂」にてモツ定飯。木枯らし街道を走り帰宅。
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2015年12月9日(水)晴
朝一番に耳鼻科に出掛けて、昨日の耳の消毒をする。10時半飛駒着。まもなに予約の電話有。有難い限り。昼、宇都宮より人来。「仔羊」を供する。先日来、ネットで知り得た映画がある。タイトルは「カプチーノはお熱いうちに」。イタリア映画で、若い主人公が公私ともに多忙な生活を送っていたが、そんなある日検査で乳癌であると宣告される。化学療法、その後の生活立て直し・・・・と、愛妻の人生と重なるところがあり、興味を持ち、夕方、宇都宮のヒカリに出掛け、その映画を観る。帰宅後、付近にある「和作」にておでんとモモの唐揚げで独酌。ここの唐揚げは絶品。先日、リラク編集氏と歓談の際、「足利の市民会館の近くに在る店の、モモの唐揚げは美味しかったですねぇ」と弁じたので、店の存在を思い出して、出掛けた次第。灯台もとくらし・・・・であった。
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2015年12月8日(火)晴
飛駒、10時半の室温は17度。陶芸家婦人より「ハムが出来た」といって、恵まれる。シードと焼いたパンにはさんで食べると美味しい。室内が暖かくなったところへ、前橋方面より人来。続けて、足利より来。う女が駆けつけて、暫く助けてくれる。有難い限りだ!今日も仔羊を焼く。焼き方も少しずつ改良して行く。だから、気がぬけないが、これが面白いところだ。皆、残さず食べてくれた。平日営業をやり始めてから、心なしか、言語活動が滑らかになって、脳内の活性化も促された様に思う。時々、自分を見つめなおす視点も得たような気もする。その観点から評すると、自分はバックギアの付いていない、自動車の様なものだと思うこの頃也。愛妻が健在の頃は、そのヨーコさんがブレーキ役を果たしていたが、そのブレーキもなくなってしまったのだから、後はハンドルさばきとアクセルの加減だけで進まなければならない。午後は、少し早めに上がり、耳鼻咽喉科で鼓膜の切開をして、漸く聴覚が元に戻った。リラク編集氏より冬号エッセイのゲラが届く。今回は我ながら自然体で書けたと思う。
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2015年12月7日(月)晴
昼、館林よりバイクの紳士来。一時間余りバイクに乗って来たので、暖炉の前に、席をもうけ、寛いでもらい、「仔羊のグリル」を供する。
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2015年12月6日(日)晴時々曇
昨夜、読書深更におよび、朝寝をしてしまった。とるものもとりあえず、飛駒に駆けつけ、必死にローストビーフを焼く。こう謂う時は、しくじりを気を付けねばならない。11時半の予約の人が来てしまった。水戸から、フラワーパークのイルミナシオンを見学に来たので、此処で、昼食をと考えたのだと言うのだ。かたじけない限りだ。しかし、本来は出来あがってるローストビーフが今一歩というところで、胸に懊悩が渦巻く。恐る恐る、事情を説明して30分お待ちいただく事を訊ねると、快諾を得た。「2時間かけて来たのだから、問題ありません!お気の済むように、美味しいモノをお願いします!」という、有難いお言葉である。しかし、反面、こちらは気が抜けない。もう一度、火加減、材料の状態を確かめながら、仕上げにかかった。時、到り、出来あがったやつを、息子に切って貰うと「お父さん!上等な出来栄えだ!」と褒められた。お客さんも無言で、夢中で食べる。と、途中で、一息ついて、「2時間かけて来て、よかったです!」との感想を聞いた時には、胸のつかえが「スゥー」と消えて行きました。だから、今日は少し押し気味になったが、焼物も十分腕をふるえたし、フォンデユも皆さんに満足していただいたので、充実感のある一日を過ごす事が出来た。夕刻、厨房も一段落した頃、人来。コーヒーを頼まれる。スタンドの灯りはあり、暖炉は赤々と燃えている。その脇に陣取った二人は無言でコーヒーを飲んでいる。きっと、時間が止まった空間をさまよっているのだろうと、後は息子に預け、上がる。明日も営業があるので、今夜は早寝を心がけよう・・・。
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2015年12月5日(土)晴
飛駒、9時半の外気温は10度。室温15度。昼に到り三々五々人来。今日は、仔羊、ステーキも好評也。一旦人が途切れるので、須花で蕎麦飯。午後に到り、再び人来。ハスキー犬来。この人たちは付近の山を散策した後来店する也。寒い季節になり、愛犬家としては、室内で愛犬と一緒に食事を楽しめるのは有難いと言われる。
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2015年12月4日(金)晴
今朝はパンを切らしてしまったので、総合グランドの側に出来た、パン屋さんに出掛け、焼きたてのパンを得る。これは、ゴルゴンゾーラ、くるみ、蜂蜜の含まれているパンで近頃の趣味になった。思わず二つも食べてしまった。今日もお休みだから、「黄金のアデーレ」を観る為に車で出掛ける。トニー・ジャットが「ヨーロッパの戦後史」の中で述べているように、オーストリアは戦後、ナチスのイメージを払しょくするべく、全力でウイーンを音楽の街にイメー換えをした。その源流が映画の中で描かれていて、大変興味深い。ヨーコさんと、あのリングストラーセをドライブした頃が懐かしい・・・・。帰路、オーバルコーヒーにて喫す。
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2015年12月3日(木)曇
午前中より、「服従」を持ち電車に乗る。北千住まで快適な読書。下車、空腹を満たすために、駅構内の回転寿司に入り、熱燗でモツ煮、寿司をつまむ。気分が高揚してきたところで、銀座に出て「ハッピーエンドの選び方」を観る。意味深で、ブラックユーモアのきいた映画である。さすがに入場者はシニアが多い。先回は、恵比寿で「ステーキレボリューション」であった。今、思い出せるのだから、上等だと思う。帰路、書店にて、IT周辺事情の近未来を解説する書籍、インバウンド関係書籍を購入。東京ミシェランガイドも目に入ったが、参考になるステーキレストランはないもんかと、ざっと見てみたが、目に留まるモノがないので、購入を止めた。飛駒の店も、お肉関係では行きつくところまでは到達したと、このごろ思うところがあったが、それを確認できたような心持になる。
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2015年12月2日(水)曇
今日は、終日曇。飛駒、11時の外気温は8:5度。室温25度。昼、室温30度。若いカップル来。ステーキと仔羊を供する。時間が止まってしまった様な空間を堪能する。これから、日光に向かい温泉につかる予定だと云う。しかし、その前に、ここで、温泉につかったような暖かさに驚いたと、頻りに弁ずる。