複雑で多様化する現代。店内は、アンティークな家具、庭には癒し度の高い空間(パワースポット)が広がっているお店です。冬は暖炉に癒されます

カフェブロッサム繫昌記

最近、ヒルズ付近の書店に立ち寄り、本を探していたら、サンフランシスコのフォトグラファーに「写真をとらせてもらえないか?」と
尋ねられた。手に持っているのは、M型ライカではないか!!「ノープロブレム!」と答えて、撮って貰いました。

ヨーコさんに見せたら、「これで、カッチャンの葬式写真が出来たと!」喜んだのでありました。

「紅葉する老年」と云う言葉が好き。老年期、戸惑うことばかり。孫の名前がとっさに出てこない!愛用するお店の名前も失念!探し物で、部屋に入ったら、目的を失念!と、悩ましいこの頃なのであります。一方、巷では、「人生100歳時代」と言うフレーズを耳にします。「そんな事は学校では教わりませんでした」などと、愚痴めいたことを言っても仕方がない・・・・。

後26年でそこに到達してしまう!店で立ち働いていると、「よく頑張ってますねぇ!」と、人様に褒められる事もある。こういう時は、気分爽快、元気が出るのであります。これはそんな老輩の日々を綴るものです。

  • 終日曇。終日休養、読書。他に特に記す事無。

  • 「砂の器」を観る。制作年は1974年。映画はその時代の風景を写しこんでいる。都内の景色は別の国の様だ。日中関係正常化のに向かう兆しあり。このところ、小笠原周辺にて宝石珊瑚密漁の報頻り也。

  • 店の周辺秋色の気配有。終日雨。千客万来、暖炉の温もりを味わい寛いでいくしと多。いよいよ、暖炉も本格稼働也。昭和9年生の矍鑠たる老生来。訊けば、毎日、一時間半散歩をするという。見習うべし・・・。

  • 昼を過ぎて、ミニ愛好家来。駐車場に集まること二十余台。壮観也。終日暖炉の火絶えず。著名な自動車評論家、徳大寺恒有氏の訃報有。老輩も氏の著書を愛読した頃があった。ある時は、銀座通りでダンディーな姿を見かけたこともあった。享年74歳という。感慨無量・・・。

  • この頃、家内は連続ドラマを観ている。老輩も昼の時間に一緒に見ていたら、芝居の中でスペイン風邪の事が、事件の主題になっている。そうすると、第一次世界大戦の後で、大正10年ころの時代背景かもしれない。昔読んだ本の中で、欧州大戦に参戦する米軍団が港に集合してその中にスペイン風邪に感染した者があり、その集団の中で大流行を生じ、大変な死者が出たと謂う。一説には、戦争で生じた死者よりも,風邪で死亡した兵士が多かったということだ。日本文学関係では劇作家の島村抱月が犠牲者になった。午後より、老妻を伴い店に出掛け、明日よりの営業準備をする。風有。外為115円をつける。他、特に記す事無。

  • 昨日同様曇。昼過ぎより飛駒に出掛け、夕方まで薪割り。汗が大量に流れる。小休止で野原に出でると、周囲は色づき始めた樹木に満ちている。啄木鳥の音も届き長閑である。外為115円を付ける。共和党上院、下院とも過半数を越える。刻々と変化する世界と、自然の流れに任せる世界に二股をかけ過ごせるのは幸せの限り也。

  • 昼前より二人で飛駒に出掛け店内整理整頓、薪作りをする。チエンソーの刃を棒ヤスリで目立てをすると切れ味が蘇った。夕、帰宅。晩餐中NHKの番組でベルリンのブランデンブルグ門を背に「ベルリンの壁崩壊から25年・・・」という解説が流れて来た。あの俄かに信じがたい事件は1989年の晩秋であった。老輩はその時、マサチュセッツ州のホテルの一室で夜分にニュースを観ていたら、その画像が飛び込んできたのでよく覚えている。この、1989年という年は色々なことが起こった。まづ、昭和天皇がお亡くなりになり平成となった。陛下をお見送りする日は、愛妻の手術の日となり、午前中は雪が降っていた。病棟の待合所で手術が終了するまで、窓から白い雪が見え、印象的であった。中国では天安門事件もあった。我が家では、長男がカナダに旅立った。だから、この年は内外とも激動の時代であったのだ。あれから25年が過ぎたということなのだ・・・・。

  • 午前中市中散策。昼、粗食飯。午睡後市中散策。渡良瀬川堤防にて富士山、妙義山望。晩餐の食卓に菊花の酢の物が出る。美味也。

  • 今日の、店の外で啄木鳥の音がする也。ロンドンのドル相場113円台と報有。リーマンショック以前の円安に大きく振れている。一昨年の80円台から30パーセント近くの円安だ。これだけ為替が振れると、国境を越えて、ショッピングの集団が来るだろうと思う。昔、ポンドが暴落した時は、大陸からロンドンへ買い物を目的の大群がが押し寄せ、ロンドンは群衆でごった返していると謂うニュースを聞いたことがあった。老輩も、70円台のドル安の頃は、しばしば渡米、値札も観ないで欲しいものを買い、行き当たりばったりで、高級ホテルを泊まり歩いた、極楽トンボのような思いをしたこともあった。オレゴンの尊厳死の報有。合掌・・・・。

  • 朝霧、山麓を被い幽玄仙境に入る如し。昼に至り晴、千客万来。孫も手伝い、老輩は終日暖炉にて焼きモノに専念。
    ハワイから来たという人に声をかけられる。店が一段落後、外に出ると、啄木鳥の仕事をしている音が届く。この季節は毎日聞こえる。去年の今頃の事を思い感慨にふけること頻り也。