朝より晴れ寒。孫のボーイにスーツを買わなければならない。これは、年寄りの役目だ。目出度い成人式ではないか!銀座のアップルストアで待ち合わせて、昼時なので、胡同マンダリンに入り、北京ダックと紹興酒で腹ごしらえをする。食事中、ボーイが老輩と太田まで歩いて映画を見に行ったことなどを話し出した。そんな事があったかと、微かに思い出し、ネットで調べると、映画は「ウォルター少年と、夏の休日」であった。2003年。この孫が7歳。8キロを歩いたのだから上等だ。帰りは電車で帰ってきて、中橋の傍にある焼き鳥屋さんでジージが焼き鳥をご馳走してくれたと言う。ところが、ジージはビールを飲み始めて、支払いのお金が不足、店の電話を借りて、ヨーコさんにお金を持ってくるように頼んで、無事、店を出ることが出来たというのだ・・・。其の頃のディテールは大分忘れてしまった。更に、その孫が、一歳になる前に、織姫山ハイキングコースに連れ出され、地獄の行進の様なことをやらされたのを思い出したという。それは、ハイキングコースの果てに続く、帰路をショートカットで里に下ろうとした時で、孫は途中、足を滑らして、崖から谷底に頭から真っ逆さまに転落、ゴツンという音が谷間に響いた。幸い、谷底には積年の落ち葉がスポンジの如く層をなし溜まっていたから怪我は免れ、救出する事ができた。勉強の出来がいまいちなのは、あの時の音に関係があるのかと思うと、少し後ろめたい気がする。その、一歳にも満たない頃の記憶は頭の中に有るのかと尋ねると、忘れられない出来事としてしっかり頭の中に入っていると言うのだ!でも、こうした、無茶で乱暴な幼年時代があったので、どんなことが起きても、ジージといった山行と比べると「ぜーんぜん問題じゃない!」として何事も乗り越えられると孫が言うんだから、少しは年寄りの役をはたしたのかなぁと思う。その時は、親子のビーグル達も両方とも健在で、しかし、犬達が付いてくるのを拒絶する程の難行であり、仕方がないから親の方は抱いて山を下ったのだ。其の事を思い出して、犬も歩けなくなってしまうような距離を一歳にも満たないボーイが歩きとおせた訳で、目の前の孫は、スポーツに果敢に挑戦する傾向があるのは、そんな体験が影響しているのであろうと思う次第。スーツも体型に合う上等なモノも得て、ボーイも上機嫌だ。その後は、独り有楽町で「アイ・インザ・スカイ」を観る。劇場は開演まで大分時間があるのに、行列が出来ている。席は満席状態で、前列のASC席しか空席無。同じ様な経験は数年前、「アンナ・ハーレント」でした。遠隔操作でテロリストに接近する、昆虫の飛行体が出て来たのには非常に驚いた。サスペンス仕立ての作品で有意義な一時を得た。帰路、浅草尾張屋にて天婦羅蕎麦飯。因みにその孫は山行の時はハイハイからようやく立ち上がり、歩けるようになった時期で、その後、しばらくはハイハイに戻ってしまい、お嫁さんが「何があったのでしょうね」と随分心配していた。孫は、言葉もまだ操ることが出来ない時分だから、詳細を母親に訴えることが出来なかったのであろうと今にして思う次第。
コメントを残す