朝、体調も良さそうなので、電車で浅草に出かけ、例の如く、吾妻橋付近で、「下町エール」で喉を潤す。
この店の椅子に腰掛けて、何も考えずにビールを楽しめるのは何ヶ月ぶりであろうか?思うに、連れ合いの患いがあって、秋より暮れに掛けてせわしなき日々を過ごして来たから、今日、この一杯のエールがことのほかに旨い。昼に至り、雷門、尾張屋を過ぎ、田原町付近に在る老舗の鰻屋さんの暖簾をくぐり「う」食後、銀座にて「さよなら、アドルフ」を観る。欧州大戦の終戦直後、医学的にいけないことをしていた両親は収監されて、残された子供達が、シュバルツバルトの森の中から、祖母のいるハンブルグまで身寄りを尋ねてゆく過程を描いた作品である。ヨーコさんと大分以前このシュバルツバルトを旅行したことがあるが、この地方は、仏蘭西国境に近い南にある。尋ねて行く先は、其のドイツの上の方、つまり北の端のほうにあるのだ。底流に深刻なものが横たわっているが、森を映し出すところは非常に美しい。映画に大切な物語の奥行きを出す為の、画像作りの工夫が不足しているように思う。理想を言えば、あの時代のイギリス、アメリカ軍の飛行機による縦断爆撃で、破壊された都市や町の様子がもっと映し出されていたならば、幾分か充実した作品になっていたと思う次第である。映画館を出ると、外は雨が降っている。付近のアップルストアーにて暫く雨宿り。帰路、三越のパン屋さんにて老妻にスロワッサンとチーズを買う。晩餐は独り龍園に飯。
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